ラノベ・転生したら大麻愛好家シェアハウスの住人だった件

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特に何も多くない普通の生涯。

鹿児島の大学を卒業し、広告代理店と聞けば華々しいけど、ググってもブラックな情報しか出てこないアフィリエイト会社に入社した。そしてそう。あれは、五反田の本社で研修が終わった後のことだ。先輩に2,000円のピンサロに連れて行ってもらった帰り・・・俺は、中華料理屋の裏で「握手をしながらタバコの箱を渡す男」の姿を見てしまった。

え? なんでタバコを渡すの? 買えばよくね?

本能的に「見てはいけないもの」だったように感じた俺は、つい小走りで歩道橋の階段を駆け上り、そして見事に歩道橋の階段を踏み外して落下したのだった・・・。

酒が入っていたせいか、ヌキ終わっていたせいか、マンガのように受け身が取れるわけでもなく・・・

特に何も多くない普通の生涯は、そこで終わった(のかもしれない)。ポケットに2,000円のピンサロの名刺を入れたまま。

「おう、やっと起きたか」

・・・ん? なんだここ? いてて、頭がズキズキする・・・

大柄な男が、ちゃぶ台の上で紙を広げて何か粉のようなものを乗せている。あれ? 横に置いてあるの、俺の名刺じゃないかな・・・。

男は名刺を二・三回折ると、小さくちぎって丸い形にした。

「え、えーと・・・」

状況が飲み込めず、何を喋っていいか分からないうちに、男は紙をくるくると巻いて、ぎゅっと縛ったかと思うと火を付けて吸い出した。白い煙がまっすぐ伸びていく。

「ほい。目覚めの一服」

チュッパチャプスでも渡すように、男が手渡してきた。

「ど、どうも・・・」

と、とりあえず俺もコレを吸えばいいのかな・・・すーっ、ゲホッゲホッ!なんだコレすごくムセるぞ!思わず灰皿の上に乗せてムセこんでしまった。

「おいおい!何やってんだよ!ネタがこぼれるだろーが!グラム 8,000円のメディカルグレードだぞ!」

「す、すみません!」

なんで怒られたのかさっぱり分からないけど反射で謝る。

「まったく、さっきからボケーっとして、何か食ってんのか?」

聞かれて、空腹に気づいた。

否!まったく気づいてなかったけれど、壁際に女の人がいるじゃないか!目は開いてるけどピクリとも動かず、いや・・・口だけボソボソと少し動いている・・・? タンクトップの脇から見える小さく固そうな乳首からも、生気のなさを感じさせられた。

(つづく)