アヤワスカで壊れた女の子の思い出話

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精神世界を旅することは、ときに楽しく、ときにとても危険です。もう10年以上前のこと、シャーマンの秘薬・アヤワスカの影響で「壊れて」しまった友人のことを思い出してみました。

彼女の名前はゆめちゃん(仮名)。最初の出会いは、暑い国のホテルのテラスでした。

ベンチに座ってボンやりとしていたところを「日本の方ですか?」と、いきなり話しかけられました。

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日本人なんてひとりもいないようなマイナーな場所だったので、私も久しぶりに日本語が喋れることが嬉しく、旅人同士のありがちな会話で盛り上がりました。ゆめちゃんは世界一周の最中とのこと。

「旅の最後に南米に行って、シャーマンのところでアヤワスカを飲むのが楽しみやねん」

「マジで!アヤワスカって強烈なヤツでしょ?羨ましいなー!」

「また帰ったら連絡するね!」

そのときはそんな感じで別れました。

ほどなくして私は日本へ帰国し、慌ただしい毎日の中でゆめちゃんのこともほとんど忘れて、季節がいくつか過ぎていったころに「世界一周完了しました!」というメールが届きました。

※当時はいまのように海外から気軽にネットが利用できなかったし、SNSもなかったので連絡が途絶えるのは普通のことでした。

そして、来月に東京へ遊びに行くから時間があったら会わない?と、誘われました。

※繰り返しますが、当時はいまのように海外から気軽にネットが利用できなかったし、SNSもなかったので、帰国後に「旅の報告会」が行われるのは普通のことでした。

「どこで会おっか?」

「東京の明治神宮に行ってみたい」

まぁ、明治神宮なら原宿から近いし、ご飯を食べる場所も近くにいろいろあるし、原宿で待ち合わせにしました。

久しぶりの再会の日。

「マガリめっちゃ久しぶりやーん!」

「久しぶりー!色が白くなってるなー!笑」

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最初は、特に違和感のない再会でした。お互いにこざっぱりとした服装なのが可笑しかったです。「あれ?」と思い出したのは、明治神宮へ足を踏み入れてからのこと。

「うわー!ここやっぱりすごいな!」

「え?なになにどうしたの?」

「すごいパワーがみなぎりまくってる!ハンパない!」

空中に向かって手をひらひらさせながら歩くゆめちゃん。長い長い参道を抜けて、参拝をしようかとなったときのこと。

「私、マガリのこと好きだからあなたが一生ハッピーでいられるように魔法をかけてあげる」

そう言って、ずーーーーっと合掌をしたまま動きませんでした。となりで間が持たない私。

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「アヤワスカをやってから、神様のことが分かるようになってん。手からエネルギーも出せるよ」

へ、へぇー。

これはヤバイかも、と思ったのはご飯のときでした。

「あなたはインディゴだから、宇宙人なの。地球だと生きていくのが大変だと思うけど、世界の変化にはあなたのような存在が必要だから、地球に送り込まれたってことを忘れないで」

忘れるもなにも、初めて聞く話ですが・・・

世界一周の珍道中やちょっとエッチな失敗談などを聞きたかったのに、彼女の口から出てくるのは神様や運命や使命、宇宙の法則といった言葉ばかり。大ざっぱに言えば、ユーモアのない話です。

【回想録】2000年初期の東京における、とある若者の日常
2000年初期の東京における、とある若者の日常を空想科学小説として書いてみます。

「来年、もう一度アヤワスカで修行してくる」

そう言って、そのときは別れました。

それからまた月日が流れました。再び連絡が来たとき、「完全にヤバイ」と感じてしまいました。

なにがどうしてなのか分からないけど、彼女の中で私は「世界を救う存在」になっており、私のまわりには敵がたくさんいるから気をつけて、という内容がみっちり書かれた長文メールでした。

「マガリ、いい?私の言うとおりにしていないと危険だから」

「監視カメラがある場所へ行くときは気をつけて。敵はあなたをいつも狙っているから」

そんな話ばかり、こちらから返信しない間もどんどんと送りつけられてくるようになりました。当時はガラケーなのに、本当に1日100通くらいのペースで届くのです。どれだけボタンをチキチキ押しているのでしょう・・・。

こりゃ困ったなと思って、「そういうのは大丈夫だから」と伝えると、「そうやってあなたは私を差別するの?差別主義者なの?訴えてもいいよ?」と、いきなり逆上され・・・

申し訳ないけど、すべての連絡をブロックするに至りました。

※10年以上も前の話で、完全に縁が切れているので、多少ニュアンスを変えながら書いています。

アヤワスカのようなサイケデリクスで精神世界を旅することは、ときに楽しく、ときにとても危険です。

特に、アヤワスカのあるアマゾンで暮らすのではなく、アヤワスカ摂取後に日本で暮らすなら危険度はずっと増すことでしょう。

感覚が鋭敏になればなるほど、細かなことに気づいてしまいます。残念ながらこの世界は「負」の感情、「負」の可能性がたくさんあります。

最近、「アワヤスカ・アナログ」という名前で、南米原産のアワヤスカではなく、似たような植物にさまざまな加工を施してアワヤスカっぽく仕上げたお茶が私の中で話題となっています。

アヤワスカアナログが気になる。ミニコミもあるよ。
身近な植物でアワヤスカと似た作用のあるものを作ってみよう!という「アワヤスカ・アナログ」が気になります。

私自身はサイケデリック体験はもうお腹いっぱいなので飲んだことがありませんが、セッションの場には何度か滞在していました。そして、アワヤスカ・アナログはかつての時代を彷彿させる効き方をしていました。

老婆心ながら心配なのは、アワヤスカでもアワヤスカ・アナログでも「サイケデリック体験の先に何を見据えるか」です。神の領域にアプローチして、その後はどうするのか?

ゆめちゃんとはもう完全に縁が切れていますが、どこかの空の下で幸せになっていることを願っています。

後日追記

アヤワスカのようなサイケデリクスを摂取すれば、すべての人が一般社会に馴染めなくなるということではありません。その体験を上手に活かすことで、より「深みのある」生活を実現できる可能性があります。

私がもっともたくさん使用していたサイケデリクスは(合法だった時代の)マジックマッシュルームです。

マジックマッシュルームについて思い出せるだけ思い出してみた
最近の若者たちはマジックマッシュルームを体験したことがない人も増えています。あの時代が何だったのか、目一杯思い出してみました。

アヤワスカのセッションもよく誘われていたけど、富士山の麓だったりするんで貧乏だった私にはハードルが高いものでした。

マジックマッシュルームを通じて得られた感覚や気づきは、いまでも私の糧です。

その一方で、マジックマッシュルームによる錯乱で自殺した知り合いもいます。マジックマッシュルームに作用の似た「LSD」で、ゆめちゃんと同じように精神を壊した友人もいます。

お酒だって同じでしょう。上手に飲んでストレスを解消している人もいれば、アル中になったり酔った勢いで犯罪を犯す人もいます。

常用すれども乱用せず、節度を意識して見極めて、よりよい未来を模索できればと思います。

※本ブログはそれぞれの国において法律で規制されている行動を推奨するものではありません。